脳卒中は脳内の血管の異常による神経回路の損傷が原因です。
新たな神経迂回路を形成することで改善します。

脳卒中は、脳血管障害が急激に発症したもので、脳血管発作とも言います。ほとんどの脳血管障害は、片麻痺の症状が現れます。脳卒中症状の改善に関しては、初期の段階においては、脳浮腫の軽減、障害を受けた組織の吸収、局所の血流の改善により機能回復を目指します。脳卒中により失われた脳の機能を回復する過程においては、失われた損傷部を修復するというよりも、新たな神経迂回路をつくることにリハビリテーションの目標が置かれます。この従来からのリハビリ理論に加えて、注目を集めているのが神経幹細胞の発育分裂による新たな中枢神経の形成です。これは、脳卒中によって死滅した中枢神経細胞に代わって、脳内に存在している神経幹細胞の発育分裂を促すことによって、新たな中枢神経を形成するという考えです。

①脳内中枢部において抹消部と切断された神経経路を側副経路をつくることによって繋ぐ（従来のリハビリテーション理論）

②脳内に存在する神経幹細胞の発育分裂により新たな中枢神経を形成する（神経幹細胞による再生医療理論）