認知症、特に老化性のものに関しては、一種の自然現象であるため、決定的な治療法というものはありません。しかしながら、健常時の健康回復・健康維持と同じように認知症進行のメカニズムのひとつひとつにケアを施すという考え方が大切です。(認知症とは?:3.認知症のメカニズムを参照)

認知症の顕著な特徴は、大脳皮質の脳萎縮ですが、この脳萎縮そのものを直接的に止めるという発想ではなく、もう少しさかのぼり、老化により死滅した脳内の神経細胞に代わり、脳萎縮を導く神経伝達物質アセチルコリンの減少をくいとめ、神経細胞のシナプスの機能を果たす新しい細胞を増殖させる発想が必要です。そのために、神経幹細胞がもっとも多い海馬と扁桃体を日常的に刺激し、神経幹細胞の分化・成熟を促すことによって神経伝達物質アセチルコリン等の放出を活発化させ新しい神経細胞の発育を促進、新しい大脳皮質神経細胞の再生を図ります。認知症の回復、または認知症の症状の改善には、しっかりと脳細胞を働かせる、感情や記憶の中枢に刺激を与え続
けるという考え方しかないと言えます。

   



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